Vol.19 「秘湯は最高」 の巻
2007.05.19
今回はKちゃんのリクエストで、山奥の秘湯へいつもの仲間達と行ってきました。
幸い天気にも恵まれ、新緑の奥多摩ドライブも快適で小学校の遠足以来の鍾乳洞では、皆、童心に戻ってはしゃいでいました。
「鹿肉あります!」
なんて書いてある食堂を見つけチョット寄ってみたところ、気が付いたら大宴会になってしまい、まだお昼だというのに僕はすっかりいい気持になってしまいました。
唯一シラフのTの運転で僕達酔っ払いを乗せた車は、未舗装の山道をどんどん登っていきました。
1時間程走ったでしょうか、突然道が行き止まりになってしまい皆驚いていたら、Tの奴が平気な顔で
「ハイ、楽しいドライブはここ迄で~す。ここからは歩いて登ります!」
だって・・・・・
さっき飲んだ酒がまだしっかり残っている僕は、ふらつきながら缶ビールや氷でいっぱいのクーラーボックスを担いで細い山道を登る羽目となりました。
途中すれ違った人達は、皆ピッケルなんか持っちゃって本格的な山登りの格好で
「とんでもないところに来ちゃったんだなぁ・・・・」
って改めて実感しました。
道はどんどんと険しくなってきて
「もぉ~だめだぁ・・」
と思った時、はるか上の方に目指す山小屋が見えてきました。最後の力を振り絞って急な山道を登りきり、無事山小屋に着いた時には、皆汗でグジャグジャな顔になっていました。とりあえず、冷えたビールで一息ついてから温泉へ行ってみました。
お目当ての露天風呂は1つしかなくて、男女が1時間交代で入るとの事でした。
がけを少し降りて風呂に行ってみるとビックリ! 本当に猿でも入ってきそうな風呂なのに、お湯がものすごく良くて
「苦労して来た甲斐があったなぁ~」
と、つくづく思いました。
山小屋の夕食はとても早く6時からで、食堂に焼酎やら、つまみやらを持ち込んで、またまた宴会が始まりました。9時が小屋の消灯で、一斉に電気が消えた時には、もう、TもI君も布団の中で寝入っている始末。2人のイビキになかなか寝付けなかった僕は、つまらないので1人で露天風呂に行くことにしました。
月明かりを頼りに、恐る恐るがけを降り、空いっぱいの星を見ながらお湯につかっていると、何だか幻想的な感じがしました。
そろそろ出ようかな、と思っていたら、何やら人の気配。声がしました。女の人のようです。
「あっ、やばいっ!」
脱衣所で服を脱いでるようです。
とうとう露天風呂に入ってきちゃいましたぁ~
暗くて顔は見えないんですが、声で彼女とKちゃんだとわかりました。
ど~しよぉ。二人に気付かれないように風呂の隅のほうでジッと息を潜めていたら、しばらくして彼女が
「ねぇ、吉田君、そこに居るんでしょ? 最初から知ってるんだから、こっちで一緒に入りましょうよ~」
だって。なぁーんだ 良かった
それから僕達は微妙な距離を保ちながら、かなりの時間お湯につかっていました。
「K、もう眠くなっちゃったんで、お先に上がりま~す。」
ってKちゃんがさっさと出ていった後、急に2人きりになってしまった僕達は、妙に緊張してきて、会話も何だかシドロモドロ・・・・・ 先に入っていた僕は、のぼせる寸前。 頭がクラクラしてきました。
すると彼女が少しづつこっちに近づいて来ている様な・・・・・ エッ 本当? どうしよう
あれこれ色んなことを考えているうちに、すぐそこまで彼女が来ていたんです。
「神様!ありがとぉ~ 男吉田24歳、頑張ります。」
その時です。
「痛てぇー!」
「先輩 大丈夫ですか?」
どうやらTの奴が、がけから転がり落ちたみたいです。あわてて声の方に行ってみるとTとI君が、がけから這い上がってきました。
幸いTに怪我はなく3人で笑っていたら、ジャージ姿の彼女が
「吉田君、何か着た方がいいよー おやすみー!」
っと、ちょっと怒った感じで部屋へ帰っていきました。 やれやれ・・・・・
翌朝、6時の朝食の頃から雨が降り出し、やっと下山できたのは、お昼もずっと過ぎた3時頃でした。
「何か美味しいものが食べたい~」
と言うので、高速を飛ばし、八王子で車をおき、いつもの名月へ行くことにしました。
親方に、お土産の山菜をあげたら、さっそく「天ぷら」になってでてきました。
お約束の「プリプリ刺身」「海老と空豆のうぐいすまんじゅう」「あら煮大根」「蟹と帆立の蓮はさみ揚げ」「甘鯛の筍巻き」「トロサーモンの焼き目寿司」「牛タンの朴葉焼き」「焼き筍」等等、料理を食べまくり、楽しかった秘湯の旅は無事終わりました。
昨夜の露天風呂では良い雰囲気で、もうチョットだったのに残念でしたが、また、次のチャンスに期待してください。
それにしても今日は、皆良く食べました。
あ~ 美味しかったぁ~
追伸
昨夜は吉田さん達が、あのままどうにかなっちゃったら嫌だったので、つい、寝ていた2人を起こして露天風呂に行かせちゃいましたぁー Kって悪い娘ですか?
K
親方からのお知らせ
吉田君の日記を最後まで読んでいただいてありがとうございます。
ここで皆様にプレゼントがあります。
今回は「抹茶アイス」です。
キーワードは「吉田君の靴の色」。
御来店お待ちしております。
次回の「吉田君の名月日記」をお楽しみに!!